今でこそ
沖田総司を題材にした小説は
数かぎりなくありますけど、
昭和40年代はじめ頃には
そんなに多くもなかったようです。
そんな頃、
出版されてもいない小説がクチコミでひろまって
原稿が日本国中をかけめぐっていました
それがこちらの小説ですよ。
沖田総司/大内美予子著・新人物往来社
この小説はその後出版され、
そして映画化もされました。
草刈正雄主演の「沖田総司」がそれです。
沖田総司/東宝
じつはこの小説、本になる前は
原稿1700枚もあった超長編でした。
でも出版にあたっては大幅に書き換えられたそうですよ。
(本は240ページくらい)
この小説のスゴイところは、
当時クチコミでこの小説の存在を知った全国の人達が、
その小説を写してでも持っていたいと
人から人へ「回し写し」されていたということです。
それで原稿が日本中を駆け回っていたのですね〜。
しかも「回し写し」されていたのは
出版される前の1700枚のほうですから、
熱狂的なファンは昔も今もすごいパワーですよね!
この小説が出版された後、
沖田総司ブームがやってくるわけですが、
この小説がブームの一翼を担っていたことは
間違いなさそうです
さてストーリーは
総司が京へ行く少し前からはじまります。
近藤や土方たちが京へ行くと決めると
なんの疑問もためらいもなく、
ごく自然な成り行きで彼らについて行く総司。
彼を中心に物語は進んでいきますので、
総司の心情にどんどん自分の心がシンクロされていきます。
そんな中で読む
山南切腹のシーンはつらかったです
総司が介錯の後、検死も待たずに
菊一文字を原田に押しつけて出て行くシーンは
同じ場所に居合わせている気がして
胸つまるものがあります。
また、密かに好意を寄せている娘が
良縁にめぐまれることになり、
自分の心を殺して彼女に結婚をすすめるシーンは
読み進める程に切なくなります。
当時知られていた史実を取り入れ
それをうまく生かしながら
創作の部分で総司のイメージを膨らませています。
最期は史実同様お決まりのストーリーですが、
文全体に著者の総司に対する愛情が
感じられるような気がします。
たぶん読んでみればすぐわかりますが、
ここに登場する沖田総司は、
司馬遼太郎氏の
「燃えよ剣」や「新選組血風録」の総司に似ています。
それは著者の大内美予子氏がこれらの本を読んで
総司の魅力に取り憑かれたからだといいます。
ですからあの子供好きな、
いつでも冗談を言って人々を笑わせる総司に会いたい方は
ご覧になってみて下さい
長編ではありますが、
どうぞ楽しんで下さいね
沖田総司/大内美予子著・新人物往来社
その他の大内美予子の本
あなたのお役に立てましたか?
あなたの応援クリックで次回もがんばります!
→
歴史ブログ 日本史
多摩人(たまびと)漫遊記 トップページに戻る
読みましたよ!!
本当に感動して泣いちゃいました・・・。あまりこの本の良さは、新撰組ファン以外の方には分かってもらえないのが悔しいですけど・・。ここでこの本について掲載してあってとても嬉しかったですww